実用一点張りからデザイン重視に転換 / フォード モデルA ロードスター, 1930年式(昭和5年)

コスト削減のため黒一色だった世界初の量産車「フォードT型」は、デザイン重視のライバル車シボレーに追い抜かれた。実用一点張りのヘンリー フォードを説得して「A型」の発売に踏み切らせたのは、美的感覚に優れた息子エドセルだった。「A型」は、時代の流れを取り入れたスタイルや装備の充実で人気を博した。ボディバリエーションはシャシ単体を含めると20車種以上に及び、世界各国でも生産された。