第二次世界大戦後~日本の復興期に活躍

いすゞBXD30 ボンネットバス(1947-1970年)

大型車は、いすゞが圧倒的なシェアを誇っていた。

昔懐かしいボンネットバスはSLと共に多くの人の郷愁をそそる乗り物である。ボンネット型の傑作とも言えるこのフロントマスクは、旧年式の「BXタイプ」のものであり、後年の改造で取り付けられたものである。

博物館所有のこの車両は、映画「ALWAYS続・3丁目の夕日」に出演いたしました。(1968年、日本)

いすゞBXD30 ボンネットバス
オオタKCトラック

オオタKCトラック (1951-1954年)

20世紀半ば、個人が興した自動車会社の中に「オオタ自動車」という自動車メーカーが存在した。生産台数は「ダットサン」の1割にも満たない台数であったが、常に「ダットサン」をライバル視した車造りを行い、「ダットサン」に勝るとも劣らない自動車を販売していた。

戦後のトラック需要に対しても、戦前の旧型シャーシに新形状のボディを架装して生産を行っていたが、資本力の差から新型車の開発が遅れ、徐々に他社と差を付けられていった。この様な中で、小型ボンネットトラック「K系」シリーズとして発展し、1953年(昭和28年)にモデルチェンジされて発売されたのが「オオタKC型トラック」。

車体は一回り大きくなり、最大積載量が200kg増やされた。エンジンは、前モデルからの継承で出力が若干アップされ、変速機が3速から4速に変更された。博物館の展示車は1953年型車両。(1953年、日本)

日野ルノー4CV (1953-1963年)

日野自動車が1953年(昭和28年)4月から市販したのが「ルノー4CV(仏)」のノックダウン生産車となる「日野ルノー4CV」。

1963年まで長期に亘り生産され、モノコック構造の軽量な4ドアボディに4輪独立懸架のサスペンションやラック&ピニオン方式のステアリング機構といった進歩的な設計がされていた。エンジンは車体後部に搭載され、後輪駆動。

外観はフランス本国のマイナーチェンジに合わせて変更されたが、1957年型以降は本国仕様には存在しない日野独自のフロントグリルが採用され、また、1957年10月には部品の100%国産化を達成した。一時期、制限速度に対する法規制(全長が3.8mを境として制限速度が10km異なる)の関係から、バンパーの取付位置を延長して全長を長くしていたが、1960年以降は元の長さに近い全長に戻された。博物館展示車は、全長が短くされた1961年型車両。(1961年、日本)

日野ルノー4CV